不動産契約期間延長で注意すべきローン特約の落とし穴

不動産の売買契約では、予期せぬトラブルで「決済(代金の支払いと引き渡し)の期限を延ばしたい」という場面が出てくることがあります。

「売主様も同意してくれたし、これで一安心」 ……そう思われるかもしれませんが、実はここに大きな法的な落とし穴が隠れていることをご存知でしょうか?

今回は、期限延長に伴う「ローン特約」の有効性について、重要なポイントを解説します。


1. 期限を延ばしても「ローン特約」は自動で延長されない?

多くの場合、売買契約には「ローン特約」が付いています。これは、「万が一、銀行の融資が承認されなかった場合、契約を白紙に戻せる(違約金を払わなくてよい)」という買い主様を守るための大切なルールです。

しかし、ここで注意が必要なのが**「決済期限(お金を払う日)」と「ローン特約の期限」は別物**であるということです。

  • よくある失敗例: 融資の審査が長引き、決済期限を1ヶ月後ろに倒す合意をした。しかし、ローン特約の期限については特に話し合わなかった。
  • 恐ろしい結果: 結局ローンが通らなかった場合、「ローン特約の期限は最初の期限で切れている」と判断され、買い主様は契約解除のために多額の違約金を支払わなければならないリスクが発生します。

2. 裁判例でも示されている「厳しい現実」

実際の裁判例でも、**「決済期限を延ばしたからといって、当然にローン特約の期限も延びるわけではない」**という判断が下されています。

売主様からすれば、いつまでも契約を白紙に戻せる状態(ローン特約が有効な状態)で待たされるのは、他の買い主様を探す機会を失うという不利益があるからです。そのため、書面ではっきりと「ローン特約も延長する」と交わしていない限り、特約は失効しているとみなされる可能性が高いのです。

3. 私たち「不動産会社」の責任と役割

この問題は、買い主様や売主様だけの責任ではありません。実は、私たち仲介会社のサポート体制が問われる部分でもあります。

もし仲介会社が「決済期限を延ばすなら、ローン特約の期限も一緒に延ばしておかないと危険ですよ」という助言を怠った場合、仲介会社が損害賠償責任を問われるケースもあります。

それほどまでに、この「期限の管理」は不動産取引において重要かつ繊細なポイントなのです。


失敗しないための「3つのチェックポイント」

もし皆様が契約の延長を検討される場合は、必ず以下の点を確認してください。

  1. 「決済期限」だけでなく「ローン特約の期限」もセットで検討する
  2. 口約束ではなく、必ず「覚書」などの書面で残す
  3. リスク説明をしっかりとしてくれる信頼できる仲介会社を選ぶ

株式会社ファンハウスからのメッセージ

不動産売買は、人生の中でも特に大きなお取引です。だからこそ、私たちは単なる「手続きの代行」ではなく、お客様が将来的に法的なトラブルに巻き込まれないよう、細かな特約ひとつひとつまで徹底的にサポートいたします。

「今の契約、少し不安があるかも…」「他社で話を進めているけれど、セカンドオピニオンが欲しい」といったご相談も大歓迎です。

ご希望の方には覚書の雛形もお渡しできます。

不動産に関する「困った」「知りたい」は、ぜひファンハウスまでお気軽にお寄せください!

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私たちファンハウスは、不動産売買のプロフェッショナルとして、お客様が安心して取引を行えるよう、法的なリスク管理から丁寧なアドバイスまで徹底サポートいたします。

不動産に関する小さなお悩みや、セカンドオピニオンのご相談も随時承っております。

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