「告知事項あり」の物件とは!?
不動産取引において、告知事項は非常に重要な要素です。不動産の売買や賃貸契約を行う際に、売主や貸主は物件に関するあらゆる重要な情報を買主や借主に告知する義務があります。最近よく質問されますので記事にしお読みいただく方が口頭での説明よりわかりやすいと思いましたので、告知事項の概要とその重要性、具体的な内容について説明いたします。
告知事項とは?
告知事項とは、不動産の取引に際して、物件に関する特定の情報を事前に相手方に伝えるべき事項を指します。これには、物件の物理的な状態、法律上の制約、過去の事件や事故の履歴などが含まれます。これらの情報を正確に伝えることは、後々のトラブルを防ぐために非常に重要です。
訳あり物件・事故物件・キズ物件・瑕疵物件などと言い方は様々です
訳あり物件にまつわるトラブルが多発し、2021年10月に国土交通省は「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を策定しました。 出典:宅地建物取引業者による人の死の告知に関する ガイドライン
ガイドラインにて「わけあり物件になってから3年間は告知義務がある」ことが明記されています。
しかし不快に感じる基準は人それぞれのため、必ず告知されるとは限りません。
重大な事件・事故など、瑕疵が明確な場合は告知される傾向にあります。
事件性の高いわけあり物件は3年経過したあとも告知義務が続きますが、一般的なわけあり物件は3年経ったら告知する義務がなくなるので注意しましょう。
告知事項の具体例
1. 物理的な状態
- 雨漏りやシロアリ被害などの問題。
- 給排水設備の不具合。
- 建物の構造的な欠陥。
- 火災によって建物を改修したケース。
2. 法律上の制約
- 都市計画法や建築基準法に基づく制限。(例:防火規定による主要構造部分が耐火構造になっていない理由で建物の除去の勧告を受けている)
- 用途地域や建ぺい率、容積率の制限。(例:容積率を超過した違反建物)
3. 過去の事件や事故
- 自殺や殺人などの事件が起きた履歴(事故物件)。
- 火災や水害などの自然災害の被害歴。
4. 環境的な状態
- 火葬場
- 墓地
- 工場
- ガソリンスタンド
- 暴力団事務所
告知事項の重要
告知事項は、取引の透明性を確保し、買主や借主が安心して契約を結ぶために欠かせません。これを怠ると、後日問題が発覚した際に、売主や貸主が損害賠償を請求される可能性があります。また、告知事項を正確に伝えることは、信頼関係を築くためにも重要です。
告知事項の伝え方
告知事項は、通常、重要事項説明書として文書にまとめられ、取引の前に相手方に説明されます。この説明は、宅地建物取引士(宅建士)が行うことが法律で義務付けられています。説明を受けた相手方は、その内容に納得した上で、契約を進めることになります。
まとめ
不動産取引における告知事項は、物件の購入者や借主に対して物件の実態を正確に伝えるために不可欠な要素です。売主や貸主は、物件に関するすべての重要な情報を誠実に開示する義務があります。これにより、取引の透明性が保たれ、トラブルを未然に防ぐことができます。
不動産取引を検討している方は、告知事項の内容に十分注意を払い、信頼できる情報を提供しているかを確認することが重要です。割安な物件がかえって高値で掴まされてしまったなど後悔しないためにも信頼できる不動産のプロフェッショナルが在籍する株式会社ファンハウスにご相談ください。